★ 第2回MTG丸亀式大会(97/04/02)


 先日の 4/6 、香川県丸亀市で行われた「第2回MTG丸亀式大会」が行われ、高知からも 8 名のメンバーが参加してきました。私もその1人。今回の出場デッキは前回の松山大会出場デッキとほとんど同じアーナム・バーンで、リストは以下の通り。

★  M:TG香川県新春丸亀大会 出場デッキ

 ・土地        24枚
    Forest×12 Mountain×7 Mishra's Factory×4
    Mountain Valley(MI)×1
 ・クリーチャー     18枚
    Wall of Roots(MI)×4 Jolrael's Centaur(MI)×4
    Erhnam Djinn(CH)×4 Yavimaya Ants(AL)×3
    Deadly Insect(AL)×2 Stampeding Wildebeests(VI)×1
    Force of Nature×1
 ・焼き呪文       12枚
    Lightning Bolt×4 Incinerate(MI)×4
    Kaervek's Torch(MI)×2 Earthquake×2
 ・補助呪文        5枚
    Desert Twister×3 City of Solitude(VI)×2
 ・サイドボード
    Tranquility×3 Red Elemental Blast×4 Sirocco(MI)×2
    Lifeforce×2 Tropical Storm(MI)×2
    Primitive Justice(AL)×1 Pyrokinesis(AL)×1

 かなりマナ消費量が高コスト側に振ったデッキですので、土地破壊デッキへの耐性は無きに等しいし、相変わらず空中クリーチャーへの対策は少ないし。多くの不安を抱えながらの大会突入です。

★ 白ウィニーとAnvil of Bogardan(VI)の恐怖

 今回の大会は64人参加のスイスドロー 5回戦。5回戦の結果、上位3人が決定しない場合はプレイオフが行われます。
 さて、1回戦。相手はよく高知の大会にも顔を見せる松山の方。デッキの内容は白単色ウィニーデッキ。自分が以前組んでいたタイプのようです。
 しかし、こちらにも旨い具合にWall of Roots(MI) を展開してWhite KnightやLongbow Archer(VI) の侵入を防ぎながら、Jolrael'sCentaur(MI) やErhnam Djinn(CH) を展開して形は十分。白ウィニーとの戦いでの鉄則は自軍の大型クリーチャーを場に残し続けること。こうなると相手はArmageddonを撃てませんから。逆に言うとArmageddonを撃たれるとOUTなのです。

 が、彼もWrath of Godを撃ち込み一気に場を一掃します。そして彼の新兵器、Anvil of Bogardan(VI) が飛び出します。これは両プレイヤーともにドローフェーズに2枚ドローして手札に入れて、その手札の中から1枚捨てるというモノ。手の展開がいきなり速くなりますが、少量しか入っていないキーカードを多く持っているプレイヤーを苦しめるカードです。彼のデッキは1種類のカードを4枚ずつ仕込んでいるタイプなのでさほど苦にしていない模様。
 しかし、自分のデッキにはクリーチャー以外の補助系カードはあまり数が入っていないことと、このカードで実際にプレイしたのは初めてだったので大混乱。引いたカードを惜しむばかりに土地カードをどんどん捨てていきます。この状態でArmageddonを撃たれると何ともならない状態になると判りながら。
 そのArmageddonの恐怖に怯えながらも、速く殴ったら勝ち!と開き直り ドローの速度を生かしてErhnam Djinn(CH) などのヘビークリーチャーを並べて何とかタコ殴りでまずは1本を取りました。

 白のサイドボードの必須のCoP対策にTranquilityを追加して2本目のスタートです。って・・・あっと言う間にWhite Knightを並べられてそれを除去できずに撲殺されてお終い。(笑)ウィニーの恐ろしさを実感。

 1対1になっての3本目。早々に彼はKjeldoran Outpost(AL) を出してトークンを並べていきます。こちらもJolrael's Centaur(MI) の突撃でそのトークンを除去しながら時が流れていきます。そしてマナが溜まって今回の新兵器Desert Twisterが炸裂。哀れOutpostは竜巻に飲まれてさようなら。(笑)
 こちらのクリーチャーには呪文の対象にならないクリーチャーが6体も居ますのでそれが出てしまうと彼は除去も出来ずに無抵抗に殴られてしまうのです。彼のクリーチャーはことごとくLightning Boltなどの軽量火力呪文の餌食となって、無人の広野を進むDeadly Insect(AL) で殴り勝ち。何とか初戦を勝利することが出来ました。

 対戦が終わって彼のデッキを見せて貰ったのですが、あれほど恐れていたArmageddonはメインの中ではなくサイドに入っていました。1本目にあれが入っていれば確実に自分は負けていたでしょう。


★ ヘビークリーチャーの黄昏

 幸先よく1勝をGETしましたが本番はこれから。次の相手も松山から参加の方です。彼のデッキの内容はこちらに良く似ているタイプのアーナム・バーンタイプでできれば対戦したくないタイプですね。

 1本目の展開は両陣営ともほぼ理想的な展開となって、序盤から両陣営にヘビークリーチャーが並ぶ展開。ですので両方がマナをフルタップしながらの場面が多発します。このチャンスを逃すわけが無く、相手のマナがないときにYavimaya Ants(AL)を突撃させて、彼もたまらずにアーナムを犠牲にしてまでYavimaya Ants(AL) をブロックして相撃ちします。
 が、彼も負けじとBalduvian Horde(AL) を展開し殴り合いでは負けないところを見せます。しかし、彼のBalduvian Horde(AL) は次のターンには今回の新兵器 Desert Twister の餌食となって除去されてしまいます。こうなると、クリーチャー除去を赤系に頼っている彼はタフネス 4 以上のクリーチャーを除去するのが非常にしんどい状況となってこちらのヘビークリーチャーに蹂躙されて一巻の終わり。

 さて 2 本目はサイドボードの使いようがないねぇとお互いに苦笑しながらスタート。展開は先と同じ状態になります。ここで活躍したのがやはり Desert Twister 。
 相手のアーナムを血祭りに上げてその無人の荒野をこちらのヘビークリーチャーがまたもや蹂躙。完勝でした。

 クリーチャー除去を赤系の呪文に頼っているタイプでは、タフネス 4以上のクリーチャーを除去するのが非常に難しくなります。前回の松山大会でそれを痛感していた自分はヘビークリーチャー戦でも使いモノになるDesert Twister を入れたのですが、そのカードが遺憾なく発揮された試合でした。


★ 時よ止まるな!

 連勝をして勢いに乗ったところですが、これからは「強い相手」との対戦は必至となります。この辺から自分のデッキの真のポテンシャルが試されるところです。
 さて 3 回戦の相手は香川の大学生。彼が先行を取って1戦目がスタートします。彼の第一手は「島」。パーミッションデッキのようです。ニヤリと内心でつぶやきます。そして二手目は「平地」。ジュルジュルと心の中でよだれを垂らします。自分のデッキは白青系のパーミッションを食うためのチューニングをしていますから。(笑)
 しかし、その2つの土地を両方タップして飛び出してきたモノはHowling Mine。タ・・・ターボスティシス・・・・(^^;)

 彼は香川でも有名なターボスティシス使いとのことで、こちらも先ほどの余裕も吹っ飛んで速攻で殴る蹴るの暴行を加えなければならなくなりました。(笑)
 しかし、彼のデッキの展開が素晴らしく即座に Kismet が出て次のターンには速くも Stasis 。いきなり時が止まります。ですが、まだ Howling Mine は場に一枚。まだあまり土地も出ていない状況ですので Stasis を維持できなくなるかもしれません。それを祈ってしばらく粘ってみることにします。
 案の定、土地に引きが悪く Stasis の維持が難しくなってきてこちらにも勝機が来るか?と期待に胸躍らせたのですが、私の自分のターンエンドで彼は Stasis を Boomerang で戻して、土地をアンタップ。即座にStasis と Chronatog(VI) を場に出して完全ロック完了。もうこのロックは外れません。投了です。

 しかし、自分にとって幸運だったのはこれと全く同じタイプのデッキに前回の松山大会でも当たっていて、対策を学習していたことです。松山の時と同じく Tranquility、Sirocco(MI)、Red Elemental Blast をメインに入れて焼殺系を一気に抜きます。クリーチャーをひたすら並べてロックの前に殴り勝つ戦法です。
 2 戦目の先行はもちろん自分。そして2ターン目に早速 Sirocco(MI) が炸裂。彼は後攻ですのでまだ場には1枚しか島が出ていませんので通常のカウンター呪文は使うことが出来ませんし、Force of Will(AL)も手持ちにはなかったようで、泣きながら手札をオープンします。
 彼の手の中には Arcane Denial(AL) が4枚。泣く泣く彼は 4 ダメージ食らって1枚だけArcane Denial(AL) を抱いて3枚捨てます。これでこの戦いは終わったようなモノ。
 いきなり玉不足になったカウンターを使わせて、あっと言う間にクリーチャーを場に並べてタコ殴り。圧勝です。特に Jolrael's Centaur(MI)と Deadly Insect(AL) の連合軍は彼のようなノンクリーチャーデッキには悪夢以外何者でもないでしょう。

 3 戦目もこちらのクリーチャーを彼がカウンターしながら進んでいきます。そして Kismet と Chronatog(VI) が並んで完全ロック寸前まで詰められますが、カウンターの玉切れを確信して、 Chronatog(VI) を RedElemental Blast で除去してロック寸前状態から脱出。一気にクリーチャーを並べて撲殺体制完了。一気に逆転勝ちをしました。

 結果的に 2 勝 1 敗と勝ったものの、ターボステイシスとの対戦で神経を消耗しきってしまい、気づかぬ内に集中力の低下が始まっていたのです。これが最後にはどのような悲劇を(喜劇?)巻き起こすかはまだだれも知らない。(笑)


 公式戦で3連勝!初めての快進撃に少々興奮気味。(笑)3 連勝と言うことはベスト8に居ると言うことですのでこれから対戦する人は全てトップクラスの人ばかり。どんな激戦が待ちかまえているのか?

★ ハリー登場

 案の定、次の対戦者はレベルの高い香川の大会の中でも上位入賞常連者、徳島の播野さん。デッキの内容は見事に黒。黒単色です。ヴィジョン登場後、黒の戦力が大幅に増強されていますので黒系統が上位に残って来るであろうとは予想はしていました。
 しかし、念頭にあったのは黒ヘビークリーチャー高速出現パターンであったのですが、彼のはウィニー。Black Knight、Skulking Ghost(MI)、Fallen Askari(VI) などの小型クリーチャーが大量にわき出てくるタイプ。
 またクリーチャー除去は Contagion(AL) を 4 枚は確実に入っているかと思われますので、マナをフルタップしているからと思って、Yavimaya Ants(AL) での奇襲を仕掛けても即座に除去されてしまう始末。
 しかし、こちらのデッキもクリーチャー同士の殴り合いならば、クリーチャーの大きさは負けていませんし、数でもそれほど劣っているわけではありません。何よりWall of Roots(MI) が敵ウィニーの侵入をしばらく防いでくれたので、マナを溜める時間を稼ぐ事に成功し、大型クリーチャーを徐々に並べる事が出来たので一気に殴り勝ち。また、彼の使うクリーチャーのほとんどがこちらの軽量火力呪文の射程内だったことも幸いしました。

 しかし、黒相手の戦いの場合は本当の戦いはサイドボーディング以降の戦いが本当の戦いです。こちらの主力は緑系ですのでそれを打ち破るDystopia(AL)、Deathgripが先に展開されると非常に苦しくなります。
 ですから、それらのエンチャントが使われるだろう事を予想してのサイドボーディングとなります。こちらから入れるのは Tranquility、Lifeforce でそれに対抗し、ウィニー対策として Pyrokinesis(AL) も入れます。逆に抜くのは Animate Dead でこちらの大型クリーチャーを使われることを嫌って、Erhnam Djinn(CH) を抜きました。

 彼のデッキも速攻タイプですので 2 戦目は迷うことなく先行を取ります。そしてウィニーの瞬発力を最大限に生かして初手から大技を炸裂させます。

「沼をセット、Dark Ritual、Dark Ritual、Black Knight、FallenAskari(VI)!」

 1 点マナバーンを食らいながらも、初手から 2 体クリーチャーを並べて一気に攻めるたてる体制を作ります。そしてエンド宣言。しかし、自分はなかなか自分のターンに入ろうとしません。彼はせかすように「エンドですけど」と催促します。自分も意を決して宣言しました。

「Incinerate(MI) を手札から捨ててPyrokinesis(AL) !」

 2 点づつダメージを振り割って敵のクリーチャーを一気に除去します。この局面で彼はいきなり 4 枚のカードを無駄にしてしまったことになりますので、残り手札はたったの 2 枚。
 案の定彼は序盤カードを一気に消耗してしまったことによりその後数ターンを何もできないまま土地だけを並べていく状況となります。しかし、こちらもそれにお付き合いをするようにクリーチャーカードを引くことが出来ずにむなしく土地だけが並んでいきます。(笑)

 しかし、自分が City of Solitude(VI) を引いてから状況は一変します。これさえ場に出してしまえば 自軍の Mishra's Factory は安心してクリーチャー化し、嬉々として敵陣営に殴りに行くことが出来るのです。 たとえ相手がクリーチャー除去カードを持っていたとしても、City of Solitude(VI) のお陰で相手はそのカードを使うことは出来ませんし、相手のターンになってしまえばこちらの Mishra's Factory は既にただの土地に戻っていたからクリーチャー除去カードは使えない状況となります。

 結局これが決め手となって単発的に出てくる敵クリーチャーを火力で処分しながら、Mishra's Factory 3 体で殴って相手の息の根を止めました。
 City of Solitude(VI) は元々 Yavimaya Ants(AL) とのコンボで入れておいたのですが、その本来の目的よりも実は Mishra's Factory との相性が抜群に良いという事も知らしめた戦いとなりました。

 ですが、この辺からプレイングが怪しくなってきていまして、Bad Moon が出ているのに、Black Knight を除去しようと 2 点の Earthquake を撃って除去できなかった等々勝ったから良いようなものの怪しいプレイを行うようになって今後の戦いへの不安が募ります。


★ ミスは身を助ける(笑)

 怪しいプレイミスをしながらも不思議にも勝ってきたのですが、遂にスイスドロー5回戦の最終戦。最後の相手はまたまた黒。(^^;)
 先の 4 回戦の方とほぼ同じような構成です。しかし、少し違うのはプロテクション(黒)を持つクリーチャーの除去のために焼殺呪文も少しだけ入っている模様。
 彼のこれまでの戦績は、全て2-0で無敗のまま勝ち上がている強豪です。さて、どのような展開になるのか?メインジャッジの横に張り付いて緊迫した状況の中、対戦が始まりました。

 まずは黒ウィニーの特性を活かして相手のクリーチャーが続々沸いて出てきます。それに対抗してまずは Wall of Roots(MI) で地上クリーチャーの進行をくい止め、マナの豊潤になったところで挨拶代わりのYavimaya Ants(AL) で突撃します。が、これは即座に Contagion(AL) の餌食で即死。
 しかし、これは予定通り。まずはクリーチャー除去カードを Ants に使わせて本命の Erhnam Djinn(CH) を守る作戦です。
 案の定、Erhnam Djinn(CH) はAntsが露払いをしてくれたお陰で生き残って、鬱陶しいSkulking Ghost(VI) には森渡りの能力を差し上げて叩き落とします。このクリーチャーは呪文やエフェクトの対象になった途端に埋葬されますから。(笑)
 そして、Erhnam Djinn(CH) で数回殴った後に、今回のボスキャラ Force of Nature が登場したところで、彼は投了を宣言しました。トランプル能力を持つ大型クリーチャーが出てしまえば、自軍の軽量クリーチャーでは止めることが出来ないからです。

 さて 2 戦目。こちらのサイドボーディングは先の 4 戦と同じ構成とします。ですので先ほど大活躍したErhnam Djinn(CH) を抜いてしまいます。
 始まって 2 ターンまでは先ほどと同じ展開ですが、 3 ターン目から状況が一変します。自分の出したLifeforceがそれ。これは黒の呪文を「緑緑」のマナを支払うことによってカウンターするというもの。次のターンからいきなりカウンターOKです。(笑)
 ですので、彼は展開はカードを場に出してもカウンターされるわけですから、もうどうしようもありません。こちらも相手のカードをカウンターするためにマナを温存しますので、両軍とも高速デッキのはずなのにそのまま10ターンほど不気味なほどに静まり返ってお互いに土地だけを並べていく展開となりました。

 いい加減単調なゲーム展開に飽きてきたこと遂に彼は意を決して動きます。彼はVampiric Tutor(VI) を宣言しました。しかし、「ぼぉ」としていた自分はそれを見落としてしまいカウンターは不発。彼は執拗に良いんですか?と聞いてきたのですが、そのまま通し。彼は半分泣きながら自分の山から何かを引こうとしています。
 この期に及んでやっと相手の言っている意味を理解した自分は慌ててカウンターをしようかと宣言しようとしました。円盤を引かれれば状況が一変してしまうからです。しかし、既に彼が自分の山を崩して中身を見ていたので、「あぁ、もうこれは仕方ないですね」とそのまま通してしまいました。
 実はこれは、次々カウンターさせてこちらのマナを消耗させて、Dark Ritual を使って Dystopia(AL) を展開して鬱陶しい Lifeforce を除去する作戦だったのです。
 ところが、私の「ぼぉ」によってその計算は敢えなく崩れてしまったと。ミスプレイがこの局面を助けてくれました。なお、彼のデッキには円盤はなかったそうです。

 その後、数ターン後には結局 Dystopia(AL) を許すのですが、即座にTranquilityでそれを排除。すかさず Yavimaya Ants(AL) で殴りかかり、最後は City of Solitude(VI) で安全を期してから Earthquake でとどめを刺しました。彼の土地の中には City of Brass(CH) が含まれていたので、まさかの Honorable Passage(VI)を恐れたから。

 気がつくと怒濤の 5 連勝を達成してしまいました。しかし、同じく 5連勝をして尚かつ負け数も全く同じという方がおられたので少しの休憩の後プレイオフを迎えることとなりました。


★ あっけない幕切れ

 既に本戦が終了し、試合を行うのはこの決勝戦1つだけ。当然の事ながら注目度は高く、多くのギャラリーが集まってきます。中には自分が破ってきたプレイヤーも居ます。目を合わすと「がんばってくださいね」と励ましの言葉。ここに来て一気にプレッシャーを感じはじめて、カードをシャッフルする手にも力が入ります。

 息詰まる雰囲気の中、試合が始まりました。相手のデッキはまたもや黒ウィニーです。「またかよぉ」と泣きそうな顔の自分をよそに彼は淡々とクリーチャーを召還していきます。まだこの辺では余裕がありました。
 しかし、そんな余裕の雰囲気が一変したのはその直後。相手が Winter Orbを展開したのです。彼のクリーチャー群は重くても3マナまでですので、Winter Orb でマナを絞られてもそれほど影響はありませんが、こちらの方は重クリーチャーが多いこともあって、一気に苦しい立場に置かれます。
 が、なんとか神の引きにも助けられて Wall of Roots(MI) を複数展開することに成功して、短時間ながらもマナソースを確保しました。そして自軍クリーチャー群の中でも最軽量のJolrael's Centaur(MI) を複数場に出すことに成功して、ささやかながら反攻体制が出来上がりました。
 0 点Kaervek's Torch(MI) などの裏技を駆使しながら火力で次々相手のクリーチャーを除去していきますが、それよりも多くのクリーチャーが沸いてくるのでとても間に合いません。ですので徐々にこちらのライフも削られていきます。

 しかし、相手もほとんどどうせ Jolrael's Centaur(MI) を止めることが出来るクリーチャーは Tar Pit Warrior(VI) しかいないとばかり、ブロッカーはいらないと次々殴りにかかってきていますのでノーガード状態。ですのでこちらのJolrael'sCentaur(MI) も次々通っていきます。
 さすがに残りライフの少なくなった彼もこの状況を打破すべく、マナを搾り取って墓地行きにあったWall of Roots(MI) を Animate Dead で引きずり出して自軍の防衛ラインとマナソースとして徴収します。そして借り物ののWallからマナを絞り出して益々クリーチャーを増加させるのです。

「あ、駄目だよぉ、人の借りモンそんなにしちゃぁ」

 という自分の泣き言が緊迫した状況の中ギャラリーの笑いと取ります。残りライフは両軍とも少ししかない状況ですので、殴り続けることを止めるわけにはいかず、生き残ったJolrael's Centaur(MI)×2 とMishra's Factory で殴りにかかってブロックされなかった 1 体が 2 点ダメージを与えてます。しかし、マナを絞られたなかでの数の暴力には到底抵抗できず結局 1 ターン差でこちらの体力がつきてしまったのでした。

 ですが、試合後に先の全力の Jolrael's Centaur(MI)×2 と Mishra'sFactory での攻撃で彼がライフカウンターからダメージを引いていない事がギャラリーから指摘で発覚。
 しかし、自分もその場で気がつかずに次のターンに進んでしまったのでそれもミス。ですから、その彼のミスプレイもミスプレイではなくなったということになります。これがマジック。相手のミスに気がつかない自分もミスなのです。

 気を取り直して二本目のスタート。サイドボードは先と同じなのですが、アーティファクト対策として Primitive Justice(AL) も入れます。こちらとしては WinterOrb が出る前に大型クリーチャーを如何にして呼ぶか?が焦点となります。また黒ウィニーのいつものように高速で展開していきます。こちらも負けじと Jolrael'sCentaur(MI)、そして、Antsを繰り出して大ダメージを狙います。
 またまた 壮絶な殴り合いの様相となってきましたが、こちらにとって幸いだったのは Winter Orb が場に出てこないということ。マナを豊潤に使えるということは大型クリーチャーが多い自分にとって有利となります。
 ですが、一本目に続いて疑惑のプレイが炸裂。今度は仕掛け手は自分です。相手のBlack Knight、Fallen Askari(VI)、Skulking Ghost(MI) の 3 体に対してPyrokinesis(AL) を2、2、0と振り分けて一気に 3 体を除去します。
 これで一時的に防御ラインが空いてしまった彼はこちらのクリーチャーに一気に蹂躙されます。結局これが後々響いて、今度は 1 ターン差で自分が勝利を得る事となりました。

 ところが、この Pyrokinesis(AL) で0点を振り分けることが出来るのか?という事となると実は出来ないことが発覚。結局 1-1 になったものの実は両方の勝利も「怪しいプレイ」で得た勝利ということになります。

 さて、泣いても笑ってもこれが最後の勝負。「怪しいプレイ」で両軍とも勝利を得ていますが、それはお互いさまで五分と五分。ファイナルバトルの開始です。
 スタートはいつものごとく彼の優勢で始まります。おまけにこちらの方は一瞬土地事故を起こしたので2ターンほど立ち後れ、一気にライフを 10点程度まで削られます。おまけに今回は火力呪文が手にこないこともあって除去も出来ずに、結局クリーチャー戦を挑まざるを得ない状況となります。
 ですが、虎の子 Mishra's Factory と Wall of Roots(MI) が Contagion の洗礼で弱体化されると、泣く泣く攻撃陣もブロックに割り当てる羽目になります。
 ところが、自分の残りライフの少なさによる焦りと、多くのギャラリーに見守れての対戦でのプレッシャーで、完全に集中力の切れてしまっていた自分は、やっとのことで場に出した Deadly Insect(AL) 2体をむざむざブロックに割り当てて犬死にさせてしまいます。
 後から考えてみると、ここは死にかけの Mishra's Factory などでやり過ごして、大型の Deadly で殴れば十分逆転のチャンスもあったところ。

 大ぼけのトドメは軽量火力呪文がこないことから次は必ず引けると逆に信じて、Kaervek's Torch(MI) を全開で相手の本体に打ち込む自殺行為を行ってしまいます。
次の相手の攻撃のブロックのことをすっかり忘れて Mishra's Factory もフルタップした状態で。
 この瞬間、彼の優勝があっけなく決まり、緊迫した1、2本目とはうって変わって、勝手に自滅プレイにギャラリーからもため息が漏れたのは言うまでもありません。(^^;)

 この三本目で慰めといえば、相手の Hypnotic Specter を DesertTwister で吹き飛ばしたプレイでギャラリーから大きなどよめきとウケを取ったことですね。このカードは皆さん使わないカードということもあって、より大きな衝撃を受けたようです。(笑)

 なお、彼のデッキはそれまで当たった黒ウィニーと違って「徹底したウィニー」「ウィニー優位の環境整備」という点が素晴らしいと感じました。Mishra's Factoryを含めれば 28 体のクリーチャーと、ネクロ系のAnimate Dead、Necromancy(VI)が各4枚づつ。Winter Orb で締め上げた環境の中で、都合 36 体のクリーチャーが攻めてくるのですから、除去しきれるものではありません。
 ですので数の暴力に対しては、ネクロを恐れたとは言え大型クリーチャーのErhnam Djinn(CH) を二本目以降抜いてしまったのは大きな間違いだったといえるでしょう。
 その気になれば森渡り能力を相手与えて敵クリーチャーの一部を除去できたのですから。


★ 戦い終わって日は暮れて

 多くのウケと笑撃を残して、本人の予想を超える活躍をした丸亀大会も無事終了し、最後の自爆があったとは言え十分すぎるほどの満足度を得て高知への帰路に就きました。

 今回の感想はとにかく「黒」の活躍がめざましく、TOP 10 のデッキのうち半分が黒絡みのデッキでした。また、焼殺デッキも Fireblast が猛威を振るい第3位に食い込んできています。このカードが有れば 1 ターン中に 10点以上のダメージを与えることもザラですから。
 逆にマゲドン系が激減していまして、TOP 10 にも変形アーニーゲドンが 1 人だけという寂しさ。まぁ、自分のデッキの天敵といえるタイプですので全体的に少なかった事が自分の大躍進に繋がったとも考えていますが。

 5 月からは遂に 5th 対応に変更となって、流行のデッキも大きく様変わりすることが予想されます。ですので、今回の戦いが「まぐれ」と言われないようにこれまで以上に研究を重ねていくことが自分には要求されそうです。(笑)

 最後に、自分のデッキのチューニングにお付き合いしていて頂いた廻りの仲間に感謝いたします。

 では、またどこかのコンベンションでお会いすることを夢見ながら。

トーナメント参戦記に戻る